岐阜県地方競馬組合は17日、県庁で記者会見し、15日に笠松競馬場(笠松町)の競走馬が一般道に進入し、
厩務
(きゅうむ)員2人が腕の骨を折るなどのけがを負ったと発表した。組合は同日にホームページ上でしか公表しておらず、「不適切な発表方法だった」と陳謝。今年度、他に4件の放馬事案があったことを明らかにした。
組合によると、15日午前8時50分頃、調教を終えたメス馬が競馬場から厩舎までの専用馬道(約1・5キロ)を歩いている途中に暴れ出した。メス馬は馬道上を約200メートル走り、前方にいたオス馬に衝突。驚いたオス馬が一般道に飛び出し、約50メートル走った後、保護された。
馬道上にはアルミ製の柵が三つ設置されていたが、いずれも突破され、馬を引いていた男性厩務員ら2人が、右腕の骨を折るなどのけがを負った。
同競馬場では2013年、逃げた馬が一般道で軽乗用車と衝突し、運転手ら2人が死傷する事故が起きた。組合によると、死傷事故の後、今回の事案も含めて7件の放馬事案が起きており、うち5件は今年度中に発生したという。組合は「競馬場の存続に関わる重大事案だと認識し、対策を講じていく」としている。