全国弁連「救済新法はほとんど役に立たない」 旧統一教会問題

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題を巡り、政府が示した被害者救済のための新法案の概要について、「全国霊感商法対策弁護士連絡会」(全国弁連)が21日、東京都内で記者会見し「教団による加害行為の実態に即しておらず、被害者の救済にはほとんど役に立たない。実態把握が不十分と言わざるを得ない」とする声明を発表した。
事務局長の川井康雄弁護士は、新法案が寄付勧誘の際に禁じた「不安をあおる行為」について「教団は長期間の働きかけにより、献金が世界平和や家族の幸福に必要だと思い込ませている。不安や困惑を感じるケースは少ない」と指摘した。声明では、新法案で対象が「個人から法人への寄付」とされた点について「カルト的な団体は法人格を有しないもの、個人に近しいものも存在する。団体ないし団体幹部個人に対する寄付は規制対象に含めるべきだ」としたほか、信者の子や配偶者を救済する特例についても「特に2世信者にとって射程が狭く、救済にならない」と指摘した。
野党はマインドコントロール下にある人の寄付取り消しや寄付上限の目安を設けることを求めており、声明は「野党案を修正して検討すべきだ」とした。紀藤正樹弁護士は「今からでも遅くはない。被害者がどういうことに苦しんでいるのか聞いたうえで検討を進めてほしい」と話した。【北村秀徳】