コロナ陽性確認後に長距離バス運転 乗務命じた事業者を行政処分

新型コロナウイルスの感染が確認された運転手を長距離夜行バスに乗務させたとして、国土交通省近畿運輸局は21日、兵庫県丹波篠山市の高速バス事業者「サンシャインエクスプレス」に対し、バス3台をそれぞれ30日間使用停止にする行政処分を出した。コロナ感染した運転手を乗務させたとしてバス事業者が処分を受けるのは全国で初めて。
運輸局によると、50代の男性運転手が8月8日朝、PCR検査で陽性だったことを事業者に申し出た。しかし、事業者は同日夜から9日朝にかけて東京発大阪行きの夜行バスに乗務させた。乗客は最大27人が乗車していたが、新型コロナに感染したかどうかは確認できていない。
8月9日に匿名の通報が運輸局にあり、事業者を立ち入り監査した。運輸局は、疾病や疲労などで安全に運転できない乗務員を乗務させることを禁じた道路運送法に基づく省令に違反すると判断した。
事業者は調査に対して事実関係を認め、「コロナ感染は報告を受けたが、体調不良はないと聞いていた。お盆前の繁忙期で代わりの乗務員を確保するのが困難だった」などと説明しているという。毎日新聞の取材には「客席と運転席の間を遮光カーテンで仕切るなどコロナ対策は十分だと判断していた。今考えると、不十分だった」と話した。【清水晃平】