先月2日から、全国の警察が、一斉に公開捜査に乗り出していた特殊詐欺事件の「出し子」「受け子」のうち、女1人がすでに逮捕されていたことが分かった。
名古屋市の30代の女は、今年2月に東京・北区で起きた特殊詐欺事件で、「出し子」として、キャッシュカードをだまし取るなどした疑いが持たれていて、警視庁が、先月2日、氏名不詳のまま、公開捜査に乗り出していた。
その後、警視庁の留置担当の職員が、特徴の似た女が、すでに浅草署で逮捕・勾留されていることに気づき、同一人物と判明。この女は、これまでに、特殊詐欺事件の「受け子」や「出し子」、「受け子」の指示役として、3回も逮捕されていたという。警視庁は、今後、北区で起きた特殊事件でも再逮捕する方針だ。
今回の公開捜査は、警視庁、千葉県警、新潟県警、大阪府警が連携して、13人の「出し子」「受け子」の顔写真などを公開、情報提供を求めていたもの。
13人のうち、これまでに1人が出頭し逮捕され、他の2人がすでに別の事件で逮捕されていたことが判明していた。今回の30代の女が4人目の逮捕者となる。全国の警察当局は、残る「受け子」「出し子」9人の行方を追っている。