老舗おでん店を切り盛りする母親を殺害したとして、娘夫婦が逮捕された。現場には自殺を偽装したような痕跡があったという。
今から4年前の2018年5月、男はFNNのインタビューに答え、閑散とした町を“アートで活性化させたい”と意気込んでいた。
許田盛哉容疑者: 町が変わる手っ取り早い方法といえば、視覚から入るアートと思ってギャラリーを始めました。 12月6日朝、この男が妻とともに殺人の容疑で逮捕された。
カメラに気が付き、鋭い目つきでにらみつける男。沖縄・宜野湾市に住む許田盛哉容疑者(34)だ。
ニット帽をかぶり自宅マンションの階段を下りるのは、妻・許田美香容疑者(34)。 この2人は、美香容疑者の母親を殺害した疑いが持たれている。
幸喜一史刑事部長: 被疑者・許田美香は、被害者・長濱美也子さんの実の娘という関係にあります。
長濱美也子さんは、沖縄・那覇市で創業約70年の老舗飲食店「おでん東大」を切り盛りしていた。長濱さんは2022年8月、店で心肺停止の状態で見つかり、その後死亡が確認された。
関係者によると、長濱さんは首にコードのようなものが巻き付けられた状態で見つかり、現場には自殺を偽装したような痕跡があったという。 警察は、そうした不審な点があったことから、事件と事故の両面で捜査にあたり、殺人事件と断定した。
そして12月6日午前7時、娘・美香容疑者夫婦の自宅を家宅捜索し、2人の逮捕に踏み切ったのだ。
長濱さんが切り盛りしていた「おでん東大」は、地元客や観光客でにぎわう人気店だった。
店は、長濱さんが死亡した翌月に閉店した。長濱さんを知る人は、その人柄についてこう話す。
長濱さんを知る人: 人の倍働いていた。働き者です。もう一生懸命。 長濱さんを知る人: とっても温かい人でしたよ。孫ができて「こんなかわいい」と言っていた。急にお店閉めたから何でかなと思って。
警察は、2人が自殺に見せかけて殺害したとみて、動機の解明などを急いでいる。 (「イット!」12月6日放送より)