パワハラで自衛隊初の降任処分、海自1佐が3佐に…部下に「無能」「制裁してやる」

複数の部下にパワハラをしたなどとして、防衛省は13日、海上自衛隊幹部学校の50歳代の男性1佐を2階級降任、上司の50歳代の男性海将補を1階級降任の懲戒処分とした。自衛隊内でのパワハラを巡り、免職に次いで重い降任の懲戒処分が適用されるのは初めて。
発表によると、1佐は2019年9月から昨年2月、当時所属していた陸上部隊の部下十数人に「無能」「制裁してやる」といった発言を繰り返し、精神的苦痛を与えるなどした。この影響で複数の隊員が療養を余儀なくされた。
海将補は、1佐の部下が疲弊した状況に陥っていることを上司として知り得たのに、事実関係を聴取する隊員を数人にとどめるなどし、十分な調査をしなかった。
1佐はパワハラの事実を認めたうえで、「部下をより高いレベルに引き上げようという思いが強かった」と話し、海将補は「やれるだけの調査はした」と説明している。
昨年9月、調査結果に同意できないとする被害者からの申し立てがあり、海上幕僚監部が再調査していた。
今回の降任処分で1佐は3佐に、海将補は1佐となった。すでに1佐の定年(57歳)に達していた海将補は、13日付で退職した。
酒井良・海上幕僚長は13日の定例記者会見で「自衛隊の精強性を揺るがす行為で、断じて許されるものではない」と述べ、上級幹部の選抜について見直しを検討する方針を示した。