20年前に妻殺害容疑、手配の夫が都内で死亡…08年発見の遺体と鑑定一致し書類送検

約20年前に宮崎県延岡市の山中から女性の遺体が見つかり、殺人などの容疑で指名手配された夫で元小学校教頭の井上良介容疑者について、県警は12日、2008年に東京都で見つかった身元不明の遺体がDNA鑑定で一致した、と発表した。県警は容疑者死亡のまま、殺人容疑で宮崎地検延岡支部に書類送検した。
発表によると、井上容疑者は02年9月頃、宮崎市内で同居していた妻のタカ子さん(当時59歳)を殺害した疑い。殺害場所や方法は不明。
井上容疑者は同月26日、息子に「大変なことをした。申し訳ない」と電話をかけ、その後消息を絶った。03年5月4日に、同県延岡市北川町の山中でタカ子さんの遺体が見つかり、県警は同月、殺人と死体遺棄の両容疑で井上容疑者の逮捕状をとり、全国に指名手配した。
08年9月に、東京都荒川区の公共施設の敷地内で、自殺したとみられる男の遺体が見つかった。身元不明の状態が続いたが、15年に警察庁が、行方不明者と身元不明の変死体のDNA型を照合するシステムを導入。今年10月に県警が照会をかけ、井上容疑者と判明した。
井上容疑者は死亡時に70歳だったとみられ、東京にいた経緯などは不明。死体遺棄容疑は時効が成立した。県警捜査1課の新村正嗣理事官は報道陣に「捜査は尽くしたが、亡くなった状態で捜査終結となり残念だ」と述べた。