大阪市生野区の民家で2021年12月、川崎勝哉さん(当時82歳)が殺害され現金が奪われた事件で、実行役の夫が川崎さん方に侵入するのを手伝ったなどとして、住居侵入ほう助などの罪に問われた女性被告(24)に、大阪地裁は14日、無罪(求刑・懲役2年6月)を言い渡した。西川篤志裁判官は「夫が事件に及ぶ認識が女性にあったとは認められない」と述べた。
女性は川崎さん方に侵入するための脚立を夫で解体工事会社経営の請川(うけがわ)正和被告(45)に渡したことなどが罪に当たるとして起訴された。請川被告は22年10月、川崎さんを殺害して現金や指輪を奪ったなどとして、強盗殺人などの罪に問われ大阪地裁で無期懲役の判決を受け控訴中。
女性の判決によると、請川被告に「脚立を持ってきて」と電話で呼び出され、21年12月1日午前0時過ぎ、川崎さん方の近くまでトラックで運んだ。請川被告は女性の公判で「脚立の使い道は妻に説明していない。過去にも仕事で夜間に脚立が必要になったことが複数回あった」と証言。西川裁判官は、女性が脚立を渡した時点で夫が川崎さん方に侵入すると認識していたと認めるに足りる証拠はないと結論づけた。
大阪地検の小弓場文彦次席検事は「判決内容を精査し、適切に対応したい」とのコメントを出した。【安元久美子、山本康介】