北海道・三陸沖後発地震注意情報 千葉県は14市町村対象 津波で最悪200人死亡

北海道から三陸沖に延びる日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード(M)7以上の地震を観測した際、巨大な後発地震への注意を呼びかける「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の運用が16日正午に始まった。千葉県では銚子市から館山市にかけての太平洋側14市町村が対象で、1週間程度は「巨大地震が起きたらすぐに避難できる態勢」を住民らに呼び掛ける。
後発地震注意情報は、M7・0以上の地震が発生後、2時間程度で気象庁が発表する。注意情報を受け、14市町村は備えを呼び掛ける。インフラ事業者や学校、医療機関、商業施設などにも備えを促す。一方で事前避難は求めず、社会経済活動は維持される。
銚子市は県内でもっとも巨大地震の想定震源域に近く、唯一の「特別強化地域」でもある。
市の担当者は「注意情報が出た場合は避難の準備などを周知する」と話す。11月には、夜間の地震発生を想定した津波避難訓練を実施した。
県も防災行政無線による住民への呼びかけなどで市町村と協力。24時間体制での情報収集を強化する。
銚子市にとってより脅威なのは、房総沖などの近場で発生する恐れがある巨大地震だ。そこで、注意情報が持つ訓練効果に着目し、「三陸沖は遠いと思わず、わが身に関わるものとして備えを強化する契機にしてほしい」と市民に知らせることにしている。
気象庁によると、注意情報に相当する地震は平成24年3月を最後に起きていないが、過去約100年間の発生履歴をふまえると、平均で約2年に1回の頻度で起きている。注意情報について、内閣府の防災担当者は「巨大地震が起きなくても『空振り』と捉えず、予行演習としての『素振り』ととらえてほしい」と求めている。

■北海道・三陸沖後発地震注意情報と県内の被害想定
東北沖から北海道・日高沖に続く日本海溝と、十勝沖から千島列島沖にかけての千島海溝周辺では歴史上、マグニチュード(M)7~8級の地震が頻発。平成23年の東日本大震災は、震源の北側でM7・3の地震が発生した2日後に起きており、政府が注意情報を導入した。
国の被害想定では、日本海溝・千島海溝沿いで巨大地震が起きると、千葉県で最悪の場合、津波で約200人が死亡し、負傷者や津波に伴う要救助者数は約100人ずつに上るほか、約8900人が避難生活を送ると試算されている。
また、巨大地震が起きた場合、銚子市から館山市にかけての太平洋岸で震度6弱以上の揺れ、または高さ3メートル以上の津波が襲うなどとも想定されている。
■注意情報で備えを強化すべき県内の市町村
旭市、いすみ市、一宮町、大網白里市、御宿町、勝浦市、九十九里町、山武市、白子町、匝瑳市、館山市、銚子市、長生村、横芝光町
■注意情報を受けた備えの事例
・外出用の服を着て、枕元に靴や荷物を起くなど、すぐに逃げ出せる態勢での就寝
・非常用の持ち出し品を常時携帯する
・インターネットやラジオなど、緊急情報をいつでも取得できるようにする
・崩れやすい場所に近づかないなど、想定されるリスクから身の安全を確保
・家具の転倒防止や備蓄食品の賞味期限など、日常的な備えの再確認