東京五輪・パラリンピック汚職事件で、大会組織委員会元理事の高橋治之被告(78)=受託収賄罪で起訴=にスポンサー選定などの便宜供与を請託し、計2800万円の賄賂を支払ったとして、贈賄罪に問われたAOKIホールディングス元会長、青木拡憲被告(84)ら3人の初公判が22日、東京地裁(安永健次裁判長)であり、いずれも起訴内容を認めた。来年2月1日の次回公判で論告・弁論を行い結審する見通し。
五輪汚職で裁判が開かれるのは初めて。罪状認否で、青木被告、実弟で元副会長の宝久被告(76)、元専務執行役員の上田雄久被告(41)はそれぞれ「間違いありません」と述べた。
検察側は冒頭陳述で、高橋被告について「電通で専務などを務めてきたことなどからスポンサー集めが期待され、森喜朗(組織委)会長が任せていた」と指摘。組織委や電通では高橋被告が候補企業を紹介すると「高橋理事案件」などと呼ばれて可能な限り実現が図られたとした。
さらに、高橋被告が2017年1月の会食の席で、招致活動に協賛金を拠出した青木被告に大会スポンサーの話を持ち掛け、ライセンス商品の販売や日本選手団の公式服装も受注できると提案したなどと具体的なやりとりを詳述。応諾した青木被告らを森氏とも引き合わせ、青木被告らが公式服装の受注業者選定などに好感触を得ていたことも明らかにした。
青木被告は高橋被告とコンサルタント契約を結び、契約の早期締結などの後押しを繰り返し依頼したとし、「契約書に『オリンピック』と記載しないことは暗黙の了解だった」と言及。青木被告は上田被告に「高橋さんに毎月100万円を払っているのだから、駄目もとで何でもお願いしてみろ」と指示していたと述べた。
[時事通信社]