食物アレルギー引き起こすおそれ クルミ表示義務化へ

食物アレルギーを引き起こすおそれのある原材料として表示義務のある品目に、クルミが追加される。消費者庁は2022年度中にも、食品表示法に基づく食品表示基準を改正する。事業者が製造方法を再確認したり、パッケージを変更したりする必要があるため、消費者庁は2年の経過措置期間を設ける予定。
消費者庁が今年発表した最新調査(20年実施)によると、食物アレルギーの原因となる食物の上位3品目に、初めて「木の実類」が入った。これまでは、鶏卵▽牛乳▽小麦が「3大原因」だったが、小麦を抜いて3位に。木の実類の内訳をみると、14年以降クルミの増加が著しく、カシューナッツが次ぐ。こうした状況を受け、クルミの表示義務化が検討されていた。
12月7日に開かれた内閣府の消費者委員会食品表示部会では、クルミを表示義務化する理由について、消費者庁が「実態調査の結果から、(アレルギーの)原因食物としてのクルミの増加は、一時的な現象ではない」と説明した。消費者委員会は13日付で、消費者庁に対し、表示義務品目へのクルミの追加を「適当」と答申している。
01年に創設された食品表示制度は、表示を義務とする「特定原材料」と、表示を推奨する「特定原材料に準ずるもの」で構成される。クルミは現在「準ずるもの」という位置付けだが、「特定原材料」に格上げされる。
「特定原材料」は当初、乳▽卵▽小麦▽そば▽落花生の5品目で、08年にエビ、カニが加わった。クルミが来年入れば、15年ぶりの追加となる。
厚生労働省などがアレルギーについての情報を周知しているサイト「アレルギーポータル」によると、乳幼児の5~10%、学童期以降では1~3%が食物アレルギーと考えられ、アレルギー品目への対応は、子育て中の保護者らの関心事だった。【宇多川はるか】