自民党の薗浦健太郎衆院議員(50)=千葉5区、当選5回=が21日、政治資金問題で議員辞職したことが、岸田文雄政権の新たな打撃となった。薗浦氏は麻生太郎自民党副総裁の最側近でもあり、岸田・麻生両氏を軸とする政権中枢の求心力低下は避けられそうもない。 そうした中、略式起訴の前日の議員辞職というドタバタ劇の陰には、麻生氏だけでなく薗浦氏が政界入りする際の「後見人」だったとされる読売新聞のドン・渡邉恒雄氏(読売新聞グループ本社代表取締役主筆)の思惑もちらつく。 自民党内に「薗浦氏の『先行議員辞職』には、同氏の早期政界復帰に向けた麻生、渡邉両氏の狙いがにじむ」(麻生派若手)との見方も広がる。 補選では千葉5区の区割りが変更 その一方で、4月23日の衆参統一補欠選挙での補選実施がほぼ確実となった千葉5区の新たな候補擁立でも、同区の選挙地域が「10増10減」により新17区に分割されることを背景に、自民、公明両党と立憲民主など野党の思惑が複雑に絡み合う。 このため、同補選での各党の態勢作りは迷走必至で、各党の候補擁立の経緯も含め、補選結果はその後の政局や国会攻防にも影響を与えそうだ。 今回の薗浦氏をめぐる疑惑は11月末に発覚した。同氏の事務所がパーティー収入について約4000万円も少なく政治資金報告書に記載していたとして、東京地検特捜部が捜査に着手し、薗浦氏に対する任意の事情聴取などで、年末に向け一気に証拠固めを進めた。 薗浦氏は当初、直接関与を否定していたが、特捜部から秘書とのやり取りの録音など「逃れようのない証拠」を突き付けられて観念。麻生氏らとも相談のうえ、21日に細田博之衆院議長に議員辞職願を、自民党には離党届をそれぞれ提出。いずれもすぐ許可されて、同日午後、議員辞職した。 その際、薗浦氏は文書でコメントを出し、自身の責任を認めたうえで「その責任をとるために議員辞職をする」と説明、「国民の政治不信を招きかねず、心より反省している」と陳謝。ただ、野党だけでなく与党内にも「きちんと自分の口で説明するべきだ」(官邸筋)と薗浦氏の対応を疑問視する声も相次いだ。 刑が確定すれば次回の総選挙への出馬は不可能 薗浦氏の議員辞職を受け、特捜部は翌22日、薗浦氏と公設秘書、元政策秘書をそれぞれ政治資金規正法違反容疑で略式起訴(罰金)した。今後、裁判で同法違反での罰金刑が確定すれば、薗浦氏は原則では公民権5年間停止となる。ただ、薗浦氏が略式起訴を前に議員辞職したことで、情状酌量による公民権停止期間の短縮も想定されている。
自民党の薗浦健太郎衆院議員(50)=千葉5区、当選5回=が21日、政治資金問題で議員辞職したことが、岸田文雄政権の新たな打撃となった。薗浦氏は麻生太郎自民党副総裁の最側近でもあり、岸田・麻生両氏を軸とする政権中枢の求心力低下は避けられそうもない。
そうした中、略式起訴の前日の議員辞職というドタバタ劇の陰には、麻生氏だけでなく薗浦氏が政界入りする際の「後見人」だったとされる読売新聞のドン・渡邉恒雄氏(読売新聞グループ本社代表取締役主筆)の思惑もちらつく。
自民党内に「薗浦氏の『先行議員辞職』には、同氏の早期政界復帰に向けた麻生、渡邉両氏の狙いがにじむ」(麻生派若手)との見方も広がる。
補選では千葉5区の区割りが変更
その一方で、4月23日の衆参統一補欠選挙での補選実施がほぼ確実となった千葉5区の新たな候補擁立でも、同区の選挙地域が「10増10減」により新17区に分割されることを背景に、自民、公明両党と立憲民主など野党の思惑が複雑に絡み合う。
このため、同補選での各党の態勢作りは迷走必至で、各党の候補擁立の経緯も含め、補選結果はその後の政局や国会攻防にも影響を与えそうだ。
今回の薗浦氏をめぐる疑惑は11月末に発覚した。同氏の事務所がパーティー収入について約4000万円も少なく政治資金報告書に記載していたとして、東京地検特捜部が捜査に着手し、薗浦氏に対する任意の事情聴取などで、年末に向け一気に証拠固めを進めた。
薗浦氏は当初、直接関与を否定していたが、特捜部から秘書とのやり取りの録音など「逃れようのない証拠」を突き付けられて観念。麻生氏らとも相談のうえ、21日に細田博之衆院議長に議員辞職願を、自民党には離党届をそれぞれ提出。いずれもすぐ許可されて、同日午後、議員辞職した。
その際、薗浦氏は文書でコメントを出し、自身の責任を認めたうえで「その責任をとるために議員辞職をする」と説明、「国民の政治不信を招きかねず、心より反省している」と陳謝。ただ、野党だけでなく与党内にも「きちんと自分の口で説明するべきだ」(官邸筋)と薗浦氏の対応を疑問視する声も相次いだ。
刑が確定すれば次回の総選挙への出馬は不可能
薗浦氏の議員辞職を受け、特捜部は翌22日、薗浦氏と公設秘書、元政策秘書をそれぞれ政治資金規正法違反容疑で略式起訴(罰金)した。今後、裁判で同法違反での罰金刑が確定すれば、薗浦氏は原則では公民権5年間停止となる。ただ、薗浦氏が略式起訴を前に議員辞職したことで、情状酌量による公民権停止期間の短縮も想定されている。