埼玉男女3人殺害 現場民家で車損傷のトラブルも 住民「買い物も不安」

クリスマスの朝、閑静な住宅街に悲鳴が響いた。埼玉県飯能市の民家で25日、この家に住む高齢夫婦と娘とみられる男女3人が殺害された事件。近隣住民によると民家では昨年、止めていた車に傷が付けられるトラブルがあったという。逃走した男は鈍器のようなもので3人の頭などを殴ったとみられ、凄惨な犯行に、一帯は不安に包まれた。
現場は同市南東部にある「美杉台ニュータウン」と呼ばれる新興住宅地の一角だ。店舗は少なく、通行するのは住民が大半だ。
近くに住む70代の無職の男性は一家について、「特に近所とトラブルはなかった」としたうえで、「昨年8月、ガレージに止めていた外国製の高級車が傷つけられたことがあった」と明かす。
一家と面識のあった60代の男性によると、車の損傷は激しく、「修理代に100万円以上かかったと聞いた」という。男性は「ナイフやドライバーで深くえぐられたような傷がほぼ全面にあった。通り魔的ではなく、狙ってやったような損傷だった」と説明する。
被害情報は自治会の回覧板で共有され、同様のトラブルはその後は起きていないという。
別の70代の男性は早朝、愛犬の散歩のため、民家のそばの大通りを歩いていた。多数の消防車を目にして「火事かな」と思ってすぐ、「凶器を持った不審者が逃走しています」という防災無線を聞き、驚愕したという。
現場周辺は規制線が張られ、午後も捜査車両が何台も止まり、調べを進めた。警察官などが戸締まりをして外出を控えるよう指示をしたためか、住宅街に人通りはほとんどなく、ひっそりとしていた。
近くに1人で暮らす無職の女性(71)は、「30年以上前から住んでいるが、こんな事件はなかった。買い物に行くのも不安。なぜそんな事件を起こしたのか、他の人に危害がないように早く捕まってほしい」と声を震わせた。