関西電力の歴代幹部の金品受領に端を発する問題で、子会社を通じ原発推進派だった福井県高浜町の元町議の会社から相場より高い金額で倉庫を借り上げ、関電に約3億5千万円の損害を与えたなどとして、会社法違反(特別背任)罪などで追加告発されていた森詳介元会長(82)らについて、大阪地検特捜部は27日、不起訴(嫌疑不十分)とした。特捜部が市民団体から告発を受け行っていた関電問題の一連の捜査は終結した。
倉庫は高浜原発の資機材倉庫。関係者によると、倉庫の特殊性から通常より賃料が高いのは当然だといえ、特捜部は賃料は「相当だった」と判断した。捜査では賃料決定までの社内手続きも明らかになり、同罪などの成立要件を満たさないと結論付けたもようだ。
今年10月に追加で告発されたのは、森氏や八木誠前会長(73)ら6人。元町議は原発を推進する議員活動の見返りに高額な賃料を得たなどとして、収賄罪で告発された。
金品受領問題をめぐって特捜部は、森氏ら9人に対する告発状を令和2年10月に受理し、昨年11月に不起訴に。その後、検察審査会(検審)が一部を「起訴相当」などと議決したことで再捜査を行い、今年12月1日に再び全員を不起訴とした。現在は検審が強制起訴の要否を審査している。