腕や手に防御創、放火容疑で立件も視野 埼玉3人殺害

埼玉県飯能市で夫婦と長女が殺害された事件で、殺害された3人の腕や手に、襲われた際に顔面や頭部を守ろうとしてできたとみられる傷が多数あったことが29日、捜査関係者への取材で分かった。逮捕された近所に住む斎藤淳容疑者(40)は3人を殺害後、油をまいて夫婦宅に火を放ったとみられ、県警は一方的に恨みを募らせた末の犯行とみて、放火容疑での立件も視野に捜査している。
事件は25日朝に発生。県警は、自宅にいた米国籍、ビショップ・ウィリアム・ロス・ジュニアさん(69)を鈍器のようなもので殴って殺害した疑いで、27日に斎藤容疑者を送検。他の2人の殺害にも関わったとみて調べている。
3人は、庭や玄関付近で倒れているところを発見された。血痕は室内だけでなく、敷地内でも確認されており、容疑者は夫婦らをまず室内で襲い、逃れようとしたところを執拗(しつよう)に追いかけ、殺害したとみられる。
一方、夫婦宅では当時、火災も発生。1階と2階の一部の計約30平方メートルが焼け、現場からは油成分が検出されたほか、一部溶けたポリタンクも見つかった。容疑者がポリタンクを持っていたとの通報などはなく、夫妻宅にあったポリタンクに入っていた油をまいた可能性がある。
斎藤容疑者は事件前、夫婦の車を傷つけたり家に石を投げたりするなどの行為を繰り返し、器物損壊容疑で計3回逮捕されたが、不起訴処分となっていた。県警は夫婦らを襲撃した詳しい経緯を調べている。