22年参院選当選者、資産「ゼロ」は19人…識者からは制度に問題との指摘

4日に公開された2022年参院選当選者の資産等報告書で、資産を「ゼロ」と報告した議員は19人に上った。前回19年当選者より5人減ったものの、公開対象となった125人の15%を占めた。普通預金や家族名義の資産などは対象外で、識者からは制度の形骸化を指摘する声も出ている。
「資産ゼロ」は、土地、建物、預貯金などの合計額(株式、貸付金、借入金を除く)が0円のケース。自民党8人、立憲民主、公明両党と無所属が2人、日本維新の会、共産党、国民民主党、れいわ新選組、NHK党がそれぞれ1人で、れいわの山本代表も「ゼロ」だった。
「資産ゼロ」の議員が増えた一因として、地盤や資産がなくとも、公募などを通じて議員になる道が広がったことも挙げられる。初当選議員は6人で、「暴露系ユーチューバー」と称してN党から比例選に立候補し、選挙期間中も海外で活動したガーシー(本名・東谷義和)氏も含まれる。
一方、国会議員資産公開法によると、公開対象の範囲は狭く、本人名義の資産に限定した上で、現金や普通・当座預金が除外されるなど、実態とのズレも問題となっている。証明書類を添付する必要もない。
日大の岩井奉信名誉教授(政治学)は、同法がリクルート事件など「政治とカネ」を巡る不祥事を受けて成立したことから「普通預金や家族の資産などにも対象を広げるほか、虚偽報告に罰則を科すなど見直しに向けた検討も必要だ」と指摘している。