「治療に消極的だった」元主治医が証言 ALS事件の元医師 父親殺害の公判

難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)患者への嘱託殺人罪などで起訴された元医師、山本直樹被告(45)が平成23年に母親らと共謀し、父親=当時(77)=を殺害したとする殺人罪の裁判員裁判の第2回公判が13日、京都地裁(川上宏裁判長)で開かれた。父親の元主治医の女性が検察側の証人として出廷し、山本被告らについて「父親のことを非常によく思っておらず、治療に積極的ではなかった」と証言した。
父親は精神疾患のために入院していたが、元主治医は山本被告とのやり取りは電話のみだったとし、父親の胃に直接栄養を流す「胃ろう」を提案した際には、「あのような父をどうして治そうとするのか」と強く反対されたと述べた。その口調からは「精神疾患の患者や精神疾患がある高齢者全体に対しての発言という印象を持った」とした。
また、父親は脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞の疾患もあったが、山本被告らによって退院させられた当日に死亡する状況ではなかったと明確に否定した。
起訴状によると、山本被告は母親の淳子被告(78)、知人で医師の大久保愉一(よしかず)被告(44)と共謀して23年3月5日、父親の靖さんを東京都内などで何らかの方法で殺害したとしている。