堺市中区の市道で2022年12月、防犯パトロール中に男性4人が死傷したひき逃げ事件で、亡くなった2人をしのぶ「お別れの会」が15日、現場近くの会館で営まれた。遺族や地域住民ら約500人が参列し、冥福を祈った。
死亡したのは、内装業の村上伸治さん(47)と大阪市職員の山中正規さん(46)。12月27日午後11時55分ごろ、中区小阪の市道で後方から乗用車にはねられ、他にも46歳と48歳の男性が軽傷を負った。
2人は町内会の活動に熱心で、村上さんは子供会の副会長、山中さんは子供会でソフトボールを教える「監督」だった。行事中に命を落とした2人を悼もうと、地元の「小阪町内会」が主催した。
会では2人の遺族があいさつした。村上さんの妻は、山中さんの「未来ある子供たちのために」との思いをきっかけに2人が親交を深め、長文のメッセージをやりとりし、多い時は週5回ほど町内会で集まっていたことを紹介。「温かい地域のみなさんと一緒にいられて幸せだった」と涙を流した。
山中さんの妻は「地域の将来のために尽力する姿が頼もしかった」と振り返った。ユニホーム姿で参列した子供たちに向けて、12月初旬のソフトボール大会で優勝したことを挙げて「堺ナンバーワンの監督にしてくれて、天国から『ありがとう』と言っている」と語りかけた。
大阪府警は事件翌日、建設作業員の猪木康之容疑者(49)を自動車運転処罰法違反(過失致死傷)などの疑いで逮捕。「運転前に酒を飲んだ」と供述しており、罰則が重い同法の危険運転致死傷罪の適用を視野に捜査している。【清水晃平、砂押健太】