教頭から「わがまま・嘘つき」 いじめ被害女児を容疑者扱い…母が語る学校と市教委の“ずさんな対応” 大阪・堺市に損害賠償求めた裁判始まる

堺市立小学校に通っていた女の子が、いじめを受けて不登校になったことをめぐり、堺市などを相手に損害賠償を求める裁判が始まりました。
「なぜ、いじめられた側が苦しんだのか、原因の究明を」。母親が胸の内を語りました。
いったい、どれほど追い詰められていたのでしょうか…。
(女児の手紙=原文ママ)「今は自さつをしたいです。天国ても地国でもいいので」。
(母親インタビュー)「なぜ子どもを、ここまで『死にたい』、死を常に頭によぎるようなところになるまで、学校にいる大人たちとか、保護者とかが追い詰めたのかというのを、やっぱり分かってほしい。最終的には、やっぱり子ども自身が『自分で裁判する』って決めたので、その気持ちを尊重して決めました」。
発達障害のある女の子が、当時通っていた堺市立小学校でいじめを受け、不登校になり、転校を余儀なくされたとして、堺市などに損害賠償を求めた裁判。
(母親)「(市は)不適切な対応を指摘されたら、謝罪はされたんですけど、『謝って終わり』みたいな形で。結局、私たちにとっての納得いく対応が、今までなされなかった」。
母親が強く訴えるのは、娘が受けてきた数々のいじめをめぐる、学校や市教委のあまりにもずさんな対応です。
訴状によりますと小学3年生のある日、女の子のハンカチが教室のごみ箱から見つかり、母親は学校に原因の調査を求めました。しかし…。
(母親)「自作自演じゃないのかとか、犯人が見つからない限り、うちの子どもも容疑者なんだ、みたいな、そんな言葉を学校からは受けていました。わがままとか嘘つきとか、私は直接(当時の)教頭先生から言われて」。
直接こう言われて、一向に寄り添ってもらえなかったといいます。
こうしたことを受け、市の教育委員会に相談したところ、ここでも耳を疑うような言葉を投げかけられたといいます。
(市教委担当者の返答=母親の主張より)「誰がやったか、やっていないか、分からないということは、(女の子が)ハンカチを捨てた可能性はゼロではない」
(母親)「『いじめられて対処して下さい』ってお願いをしているのに、苦情としか受け止めてもらえなかった。娘が、いじめが続いて『死にたい』って言って家を飛び出した時も、すぐに教育委員会に相談に行ったんですけど、なかなか話が平行線で。私も納得いく回答が得られなかった時に、『帰らないと警察呼ぶぞ』と怒鳴られたこともあって」。
結局、4年生の始業式から女の子は不登校になってしまいます。
そして、運動会に参加するため登校を再開した矢先に…。
(母親)「(同級生と)交換日記をしてたんですけど、その交換日記が返ってきたら、娘の名前の所だけ、力づくで名前が消されている」。
交換ノートでは、女の子との楽しい思い出に関する部分が、鉛筆やボールペンで強く消されています。
(母親)「学校も、『これ、いじめです』ってなったんですけど、『ちゃんと私たちは謝って頂きたいです』って言ったら、その名前を消した側の保護者の方から、『謝ってほしかったら、そっちが家に来い』みたいなことを言っている、と学校から言われて。そんなおかしなことがあったり」。
女の子の精神的な苦痛はピークに達したといい、その後、再び不登校になってしまいます。
(母親)「夜中に起きて、叫んだりとか、壁に向かって『やめてよ』って叫び出したりとか、ひどかったですよ」。
その後もいじめは止まず、結局女の子は5年生に上がるタイミングで、転校を強いられます。
なぜ十分な調査もせず、いじめ防止の対策もとらなかったのか。
真相究明や責任の所在の確認は、司法の手に委ねるしかなかったといいます。
19日に始まった裁判で、堺市はトラブルがあったことは認める一方、対応については「問題はなかった」と主張しました。
(母親=19日の裁判後)「これ以上、裁判を長期化させたりして娘を苦しめるようなことは、こんないじめの二次被害をしないでほしい。素直に非を認めて頂いて、このいじめの事案に関しては、重く受け止めて頂きたい」。