2011年に母親らと共謀して自身の父親を殺害したとして、殺人罪に問われた元医師山本直樹被告(45)の裁判員裁判の論告求刑公判が20日、京都地裁(川上宏裁判長)であった。検察側は「医療知識を悪用し、10年間発覚しなかった完全犯罪を敢行した」として、懲役20年を求刑した。午後に結審する予定。
起訴状によると、山本被告は母親の淳子被告(78)、医師の大久保愉一被告(44)と共謀し、11年3月5日、東京都内のマンションの一室などで、父親の靖さんを何らかの方法で殺害したとされる。
検察側は論告で、山本被告は、精神疾患を抱えていた靖さんを「厄介払い」のため殺害を計画し、退院から火葬までの準備の中心人物として、欠かすことのできない役割を果たしたと指摘。3被告が靖さんを殺害したことをうかがわせるメールのやりとりを残していた、とした。
弁護側は、山本被告は事件当日に殺害中止を提案するなどしているため共謀は成立せず、大久保被告が単独で靖さんを殺害したとして、無罪を主張している。
山本被告と大久保被告は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者に対する嘱託殺人罪でも起訴されている。分離して審理され、公判日程は未定。