同時流行で「労力は倍増」 インフルエンザ全国最悪の沖縄、数値には現れない負荷

新型コロナウイルスに加えて、インフルエンザが全国最悪の規模で流行する沖縄県内。日々県が公表する「コロナ病床使用率」「新規感染者」などの数値には現れない負荷が、医療現場にのしかかっている。県内で人の交流が再び活発になる22日の旧正月入りを前に、医療関係者は「改めて感染対策の徹底を」と呼びかける。(社会部・篠原知恵)
「感染管理にかける労力が倍増した半面、マンパワーは増えることがない。厳しい」。浦添総合病院感染防止対策室の原國政直室長はこう話す。
同時流行下の感染管理という初めての事態。従来の「コロナ感染者」「コロナ濃厚接触者」「それ以外の人」という3パターンに加え、「インフルエンザ感染者」「インフルエンザ濃厚接触者」の2パターンも考慮して、病室を確保しなければならなくなった。一方で、家族や自身の感染で欠勤する医療従事者は後を絶たず、現場の負担感は増している。
そうでなくても、コロナ濃厚接触者に接するときは、一人ずつにPPE(個人用防護具)を交換し、対応に当たる。濃厚接触の程度に差があるため、病室も個室が原則だ。感染者よりも感染管理に労力と気配りを要する一方で、日々公表される「コロナ病床使用率」に濃厚接触者は反映されない。
新型コロナの感染拡大から3年。コロナ病床を確保するため一般病床を削り、診療制限を重ねてきた代償も大きい。予定手術や検査を延期し、対応を急がなければならない「待ったなし」の患者層も厚みを増している。
原國室長は「医療機関にはゼロコロナが求められ続けており、医療従事者としてそれは当然だと思う。社会がウィズコロナを目指すというなら、一定の感染対策は徹底してほしい」と話す。「体調に少しでも異変を感じたら外出を控え、人に会わないでほしい」と求める。