神戸市兵庫区の3階建て集合住宅「第2ひろみ荘」で8人が死傷した火災で、亡くなった4人のうち2人は皮膚などに目立ったやけどが見られなかったことが23日、捜査関係者への取材で判明した。8人が見つかった1階部分の焼失は一部だけで、建物内に充満した煙を吸い込むなどして死亡した可能性がある。負傷者4人のうち3人も煙を吸引し、搬送された。また、焼け跡からたばこの吸い殻も発見されており、兵庫県警は2日目の現場検証を進めて出火原因を慎重に調べる。
火災は22日午前1時半過ぎに発生した。県警兵庫署によると、77~86歳の男性4人が死亡し、病院に搬送された別の男性4人のうち60代の2人が意識不明の重体、意識が回復した70代と40代の2人が重傷。死傷者がいた1階部分約100平方メートルのうち焼けたのは約23平方メートルだった。
捜査関係者らによると、死亡した4人のうち皮膚などに激しいやけどが確認されたのは2人だけだった。1階南側の角部屋が強く燃えており、付近から出火したとみられる。1階には寝たきりや車椅子の男性ら体の不自由な人たちも入居していた。2、3階の出入り口は外階段で建物内に階段がない構造だった。1階通路などは出火後に煙が充満したとみられ、逃げ遅れて煙を強く吸い込んだことなどから死傷者が増えた可能性がある。
建物の外では救急隊員が交代で4人の心肺蘇生を繰り返していた。うち2人に目立った外傷はなかったが、口や鼻の中がすすで真っ黒だった。最も激しく燃えていた角部屋は室内が天井まで焼け焦げ、最後まで煙がくすぶっていたという。
住人によると、室内での喫煙は禁止されていたが、たばこを吸う人もいた。捜査関係者によると、焼け跡からはたばこの吸い殻も見つかっており、たばこの不始末が出火につながった可能性があるのか慎重に調べる。
県警と消防は23日午前、現場検証を再開し、火元とみられる角部屋を重点的に調べている。【大野航太郎、村田愛、戸田紗友莉】