冬型の気圧配置が強まり、28日の日本列島は日本海側を中心に雪が降り、倒木による集落の孤立や大規模な断水など、各地で寒さの影響が続いた。29日も本州の日本海側は大雪に見舞われる恐れがあり、気象庁は路面凍結や交通機関の混乱への警戒を呼びかけている。
気象庁によると、28日は近畿や中国地方などで大雪となり、24時間降雪量は、兵庫県香美町と新潟県妙高市で59センチ、鳥取県智頭町で53センチを観測した。
鳥取県では、倒れた電柱や樹木が道路を塞ぎ、集落の孤立や停電が発生。鳥取市では358世帯が早朝から孤立状態となった。県内では午後6時現在で約2000戸が停電した。
各地で厳しい冷え込みも続き、都内の最低気温は千代田区で0・4度、八王子市で氷点下5・4度を記録した。
石川県では能登地域を中心に、26日夜頃から始まった水道管の凍結や破損による断水が復旧せず、28日午後4時時点で少なくとも、かほく市で約5400世帯、輪島市で約3390世帯など、県内5市町で計約1万800世帯で断水している。県の災害派遣要請を受けた自衛隊は輪島市に給水車を出動させ、住民への飲料水の配布や高齢者福祉施設の貯水槽への給水などを行った。飲料水を受け取った同市の会社員男性(52)は「いつまで断水が続くか不安だ。早く復旧してほしい」と話した。
気象庁によると、29日も厳しい寒さが続く見込み。午後6時までの24時間降雪量は最大で、東北の日本海側の山沿いが70センチ、新潟県の山沿いで60センチ、近畿北部の山地で50センチと予想されている。