「闇バイト」が絡む一連の強盗事件を巡り、フィリピンで拘束中の男4人のうち2人の日本への強制送還が決まった。一連の事件のうち、山口県岩国市の強盗未遂事件で懲役2年6月の判決を受けた渡辺翼被告(26)が6日、山口市の山口刑務所内の拘置施設で読売新聞の取材に応じ、「キム」と名乗る人物から秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」で指示を受けたことなどを明かした。
接見時の説明によると、パチンコで借金が膨らんだ渡辺被告は昨年11月2日頃、「日当100万円」とのSNSの投稿を見て「闇バイト」に応募した。テレグラムに誘導された後に身分確認のためと求められ、運転免許証を持った自分の写真を撮影して送ったという。
「キム」からメッセージが来たのは同5日。「山口で仕事がある。まず広島に向かってくれ」と指示された。新幹線で東京から向かい、合流したメンバーと同7日未明、岩国市の男性宅に侵入したが、男性に抵抗されて金品は奪えなかった。
渡辺被告は、前日にもこの住宅に侵入しようとしたが、窓ガラスを割れずに断念したと説明。合流したうちの一人、葛岡隆憲被告(26)が侵入前に男性宅の外観の写真を持っており、「金庫が二つあって、合計で1億円ぐらいある」と話していたことも明かした。
渡辺被告は「闇バイトに応募したら、タタキ(強盗)の仕事と説明された。やばいなと思ったが、見張りかと思ったので、罪は重くないだろうという考えもあった」と話した。2日に実刑判決を受けたが、控訴するつもりはないという。