NPO法人「難病患者支援の会」(東京都目黒区)による臓器移植の無許可あっせん事件で、NPOを通じて海外で移植した患者が帰国後に、病院から治療の受け入れを拒否されたケースが少なくとも3件あることが捜査関係者への取材で判明した。NPOは患者に対して、帰国後の病院を紹介するとして仲介していた。
この事件ではNPO理事、菊池仁達(ひろみち)容疑者(62)が臓器移植法違反(無許可あっせん)容疑で警視庁に逮捕されている。
移植患者は臓器の定着の様子を診たり、感染症へのケアをしたりするため、移植後も通院が必要とされる。しかし、海外移植は違法のケースがあるとみられており、国内の医療機関は緊急時を除いて患者の受け入れはしないことが多いという。
菊池容疑者はそうした事実を知りながら、移植を依頼してきた患者に対し、「帰国後の病院を手配する」と説明。実際に患者が海外での手術を終えた後、NPOに「紹介」された病院で治療を受けようとしたところ、断られたという。帰国後のサポートが充実していると見せかけるため、NPOが患者側に虚偽の説明をしていた疑いがもたれている。
一方、NPOはホームページで「内閣府認証NPO法人」という記載をしていた。2012年4月にNPOの所管が内閣府から東京都に移り、NPOはそれまでに取得していた内閣府の認証が「東京都認証」に変わっていたにもかかわらず、国からの認証をうたっていた。国の認証を得た信頼性の高い団体だと患者に思わせる狙いがあった可能性がある。【高井瞳】