安倍晋三・元首相の銃撃事件で、殺人罪などで起訴された山上徹也被告(42)の弁護人が、奈良県警奈良西署から大阪拘置所(大阪市都島区)への移送を認めた奈良地裁の判断を取り消すよう申し立てた準抗告について、地裁は15日、棄却した。
弁護人4人は奈良弁護士会の所属で、14日に準抗告を申し立て、「自由な接見を保障する『接見交通権』を害し、被告の権利を損なう」などと主張。これに対し、地裁は「奈良県内の警察署留置施設や拘置支所では厳重な警備体制が確保できない」と退けた。
弁護人は地裁の決定を不服として、最高裁への特別抗告を検討している。