栃木県那珂川町三輪に昨年4月にオープンし、人気を博している昭和レトロな自販機店「なかよし自販機コーナー」で、遊具や自販機の一部が破壊される迷惑行為があった。県警が器物損壊容疑などで捜査している。
同コーナーを運営するオーナーの男性(46)によると、20日午前0時40分ごろに管理のために訪れたところ、子ども向けのパトカー型遊具の周囲に、破損したランプや窓のプラスチック片が大量に落ちているのを見つけた。菓子販売の自販機のプラスチック窓や倉庫なども一部が壊されており、自販機には足蹴りしたとみられる足跡も残っていた。男性が最後に確認した19日午後9時40分以後に何者かが危害を加えたとみられる。男性は県警に通報した。
同コーナーは昭和時代に製造されたレトロな食品自販機や遊具、ゲーム機が約20台設置されている。珍しいうどん・そばやハンバーガーなどの自販機が話題を呼び、週末などは子ども連れからお年寄りまで幅広い層でにぎわう人気スポット。壊された遊具や自販機は生産中止となっているため、部品は希少だ。男性は迷惑行為について、「怒るというよりもあきれている。いつ修理できるか見通しが立たないことがつらい」と肩を落とす。
男性がツイッターで情報提供を呼びかけると、20件以上のDM(ダイレクトメッセージ)が寄せられた。中には励ましのメッセージもあった。男性は「壊されたことは悲しいが、たくさんの人が気に掛けてくれ、ありがたい気持ちの方が大きい」とも話し、心配してくれる人たちに感謝している。【渡辺佳奈子】