みずほ信託銀行は21日、富山支店(富山市)で働いていた50代の女性社員が顧客の高齢者の現金を着服していたと発表した。昨年12月に発覚し、現時点で判明している被害総額は約6000万円という。警察に相談して調査を進めており、被害者には全額補償する方針。同社は女性社員を今月17日付で懲戒解雇した。
みずほ信託の説明によると、元社員は2015年3月から、高齢の顧客13人に虚偽の説明を行い、通帳を預かって払い戻しを依頼された現金を届ける際に一部を着服していた。時計や家財の購入をはじめ、生活費や遊興費に充てていたという。富山支店には08年2月から在籍していた。
元社員以外の営業担当者の取引でも、類似の不正がないか調査している。再発防止策の策定を検討しており、顧客宅を訪問して現金を届けることは既にやめたという。
同社は「信頼を損なう事態を招いたことを深く反省し、心より深くおわび申し上げる」とコメントしている。
[時事通信社]