天皇誕生日、即位後初の一般参賀…宮殿のベランダに立ち「誠にうれしく思います」

天皇陛下の63歳の誕生日を祝う一般参賀が23日、皇居・宮殿で行われた。コロナ禍の影響で中止されてきたため、天皇誕生日の一般参賀は即位後初めてとなった。
午前中に3回行われた参賀は、感染対策のため事前抽選で当選した人だけに絞り、計3963人が参加した。陛下は皇后さまと長女愛子さま、秋篠宮ご夫妻と次女佳子さまとともに宮殿のベランダに立ち、「誕生日に初めて皆さんからお祝いいただくことを誠にうれしく思います」とあいさつされた。大雪などで被害に遭った人たちにお見舞いの気持ちを伝え、「一人一人に穏やかな春となるよう願っています」と述べられた。
陛下と同い年で初めて参賀に訪れた愛知県豊田市の会社員水野正太郎さん(63)は「お言葉で被災者のことに触れるなど、陛下の人柄をじかに感じられた。先行きの不安なことが多いが、今日は心が温かくなった」と笑顔で話した。
宮殿では、陛下が三権の長や各国の駐日大使らから祝意を受けられる「祝賀の儀」も行われた。参加者らと飲食を共にする「宴会の儀」と「茶会の儀」は、コロナ禍のため3年連続で取りやめとなった。