特殊詐欺の指示役とかけ子計8容疑者を逮捕 全国で被害数億円か

高齢女性から現金をだまし取ったなどとして、兵庫県警などは23日、いずれも住所・職業不詳の米沼剛生(36)、比嘉由貴(31)の両容疑者ら特殊詐欺グループの20~40代の男女計8人を詐欺容疑などで逮捕したと発表した。両容疑者を指示役とするオレオレ詐欺の「かけ子」集団とみられ、被害は全国で数億円に上る可能性があるという。
米沼、比嘉両容疑者の逮捕容疑は2022年11月、東京都世田谷区のパートの女性(76)に息子を名乗り「かばんを置き引きされた。取引先に支払う現金を用意してほしい」などと電話して現金をだまし取ろうとしたとしている。別の男性4人は22年12月に東京都品川区の無職の女性(79)から現金100万円をだまし取った疑いなどがある。県警は認否を明らかにしていない。
兵庫県警によると、指示役は沖縄県を中心に拠点を置き、かけ子は各地のホテルを移動していた。22日に同県糸満市のホテル一室で指示役2人を、金沢市のホテルなどで残る6人を逮捕した。滞在していたホテルで大量の携帯電話を押収した。県警は組織の実態解明を進める。【宮本翔平】