県議会、議場の全員が白いヘルメット姿「何をしているんだとお思いかもしれませんが…」

千葉県議会本会議場で1日に開かれた定例会予算委員会で、議員らがヘルメットをかぶって審議に臨んだ。前日に天井の一部が落下したためで、ヘルメットを着用しての審議は過去に例がないという。(尾藤泰平)
「ヘルメットをかぶって何をしているんだとお思いかもしれませんが、安全対策のためにやっています」。質問に立つ議員らはインターネット中継の視聴者を念頭に、こんな発言を繰り返した。この日は議員だけでなく、職員や一般傍聴者ら議場にいる全員が白いヘルメットをかぶり、議場内には見慣れない光景が広がった。
県議会事務局によると、2月28日午後の予算委員会中にロックウール(岩綿)製の天井板の一部(縦5センチ、横11・5センチ、重さ約25グラム)が落下した。けが人はなく、同日中は天井が落下した周辺の席を空けて審議を続けた。1日は委員会開催前の理事会で、ヘルメット着用という対応を各会派の合意に基づいて決定した。
震度5弱の地震が発生した2021年10月に天井材とみられる粉の落下が確認され、翌年2月から議場にヘルメットを備えるようになった。次に議場が使用されるのは閉会日にあたる10日の予定で、県管財課は、それまでに点検や修理を行うとしている。