徳島県美馬市で交通違反の取り締まりが行われていた横断歩道が、公式には存在が認められていない横断歩道だったことがわかりました。
徳島県警はこの横断歩道で交通違反をした32人に反則金を返納するとしています。
公安委員会の記録に残っていなかったのは、美馬市脇町猪尻の交差点にある3つの横断歩道のうち北側の一本です。
2月、この横断歩道で歩行者を優先せずに走行しようとした車を警察官が取り締まった際、県内の道路規制の情報が載っている書類と現場の横断歩道の数が合わなかったことで発覚しました。
警察が交通違反を取り締まる場合、公安委員会が交通規制の地点として定める「交通規制上申書」などの書類が必要ですが、この横断歩道にはなかったということです。
これを受け警察は交通違反として反則金を支払った32人に対して全額返金する方針です。
徳島県警によりますと、OBなどからの聞き取りで、約30年前に交差点の東側にある橋の拡張工事を行った際、北側の横断歩道を設置したことがわかりましたが、書類が残っていない経緯は分かっていません。
公安委員会は3月2日付で、この横断歩道を規制地点として認定したということです。