福岡県筑紫野市の筑紫野太宰府消防組合消防本部と筑紫野消防署の幹部計3人が、救急車の運転手として同消防署で勤務中の救急隊員に公用車を運転させ、市の式典に出席していたことがわかった。送迎中に救急事案があったが、救急車を出せずに別の消防署が出動した。
同消防本部によると、同消防本部の消防長、次長、同消防署長は昨年11月、市制施行50周年の式典に出席するため、隊員に会場まで送り迎えさせた。隊員が不在となった約25分間、同消防署の救急隊が運用できなくなったという。この間、同消防署近くで男性が転倒したという通報があったが出動できず、別の消防署の救急車が出動した。男性は軽傷と診断されたという。
消防本部の担当者は「駐車場に限りがあり、駐車場の使用を控えようとした」と釈明。同消防本部の山宮義浩消防長は「私の誤った指示でこのような事態を招いたことをおわびする」とのコメントを出した。