別の水槽にも1・5メートルの亀裂 大型水槽破損の琵琶湖博物館

先月、琵琶湖固有種の「ビワコオオナマズ」を展示していた大型水槽が破損し、約100トンの水が流出した滋賀県立琵琶湖博物館(同県草津市)は3日、同じ水族展示室の別の水槽にも亀裂が入っていることを確認したと発表した。水漏れはなく、破損には至っていない。
同館によると、2日午後5時ごろ、水槽の日常点検をしていた飼育員が亀裂を発見した。横3メートル、奥行き1メートル、高さ1・8メートルの水槽の正面と奥面の接合部に沿って縦に約1・5メートルにわたって亀裂が入っていた。
水槽の厚みは3センチで素材は大型水槽と同じアクリル製。昨年1月から閉鎖している「ふれあい体験室」に設置されており、水は入っていたが魚は展示していなかった。点検を毎日行っているほか、水槽は多くの人の目に入る通り道にあるため、亀裂は2日に生じた可能性が高いという。
水槽は全面がアクリルで密閉され、真空ポンプにより水槽内の空気を抜くことで、水が入った状態でも正面から水槽に直接手をいれることができる特殊な構造になっている。
同館は大型水槽の破損の原因を明らかにする調査委員会を近く立ち上げる方針で、今回の亀裂の原因も調査するとしている。