県立博物館の縄文土器2点盗みオークションへ…42万9千円で売った元職員と県が和解

山梨県立考古博物館(甲府市)に収蔵されていた縄文土器が盗まれた事件で、県は9日、窃盗容疑で逮捕された元県職員の男性と甲府地裁で和解したと発表した。和解は8日付。
発表によると、男性は2019年、収蔵品の縄文土器2点をネットオークションに出品し、42万9000円で売った。県は、所有者から買い戻し、21年8月、買い戻しにかかった費用65万7580円の支払いを求めて男性を提訴。今月8日、男性が解決金55万円を4月7日までに県に支払うことで和解した。
男性は、別の縄文土器2点を盗んだとして逮捕されたが、甲府地検が不起訴としていた。
県文化振興・文化財課によると、事件後、収蔵庫の鍵の管理簿を作成するなど管理態勢を見直した。また、国や県指定の文化財については毎年1回点検している。