聴覚障がいのある女の子が重機にはねられて死亡し、運転手らに損害賠償を求めた裁判で、女の子の両親が控訴したことが分かりました。 2018年、大阪市生野区で歩道に重機が突っ込み、聴覚支援学校に通っていた井出安優香さん(当時11)が亡くなり、両親は重機を運転していた男らに約6100万円の損害賠償を求めていました。 裁判では、「井出さんが将来得られるはずだった収入(逸失利益)」が障がいを理由に減額されるかが争点となり、今年2月27日、大阪地裁は「将来的に様々な就労の可能性があった」としながらも、「聴覚障がい者の収入は全労働者の平均と同程度であったとはいえない」などとして、逸失利益は全労働者の85%にあたると判断し、男らに約3700万円の賠償を命じました。 大阪地裁によりますと、この判決を不服として、井出さんの両親は3月10日付で控訴したということです。