東京都渋谷区のアクセサリー店に強盗が押し入った事件で、刃物のようなものを突き付けて店員を脅し、現金や指輪などを強奪する様子を防犯カメラがとらえていた。
ショーケースを叩き割り商品を奪う男。
従業員に刃物を突きつけ、現金などを奪う緊迫する状況が防犯カメラに捉えられていた。
現場は、東京都渋谷区にある人気ジュエリー「クロムハーツ」を専門に扱うアクセサリー店。 3月14日午後7時前、店に押し入った男が従業員に刃物を突きつけて「強盗だ」などと脅し、現金や指輪などを奪って逃げた。
捜査関係者によると、奪われた現金は数百万円。アクセサリーなどを含めると、被害額は数千万円に上る可能性があることが分かった。
この店は、2022年12月にも2度窃盗被害に遭っていて、関東地方の強盗事件にも関与したとみられる19歳の男3人が逮捕されている。 前回の窃盗事件の容疑者はすでに逮捕されたが、3月14日にまた、強盗事件が発生したのだ。
ーー警察からは前回の犯人は捕まったと聞いた? 被害に遭ったRINKANオーナー: 実行犯は、全員逮捕されていたということで、指示役というものに関しては、まだわからないと聞いていました
店内に残されているショーケースを見ると、ガラスが全て無くなっている。
そして、頭上を見ると、多くの場所に防犯カメラが設置されている。これらの防犯カメラが、犯行の様子を捉えていた。
店の目の前に止まっている黒いワンボックス。
運転席から出てきた男が店内に入る。
事件が起きたのは午後7時前、店内には閉店間際で客の姿はない。 入り口から堂々と店に入った男は、迷うことなく店の奥にある従業員の部屋へ向かう。
そして、ドアを蹴って押し入る。 従業員の部屋にあるカメラには、男が侵入してくる様子が捉えられていた。
男の侵入に気がづいた従業員は、ドアを閉めるが、男は強引にドアを開ける。
店内の別カメラには、男がドアを何度も蹴り上げる様子がはっきりと映っている。
部屋に押し入った男は、右手に持った刃物を振り回し「強盗だ」などと従業員を脅し、金庫から現金を出すように要求。
男は、黒色のズボンに黒色のパーカーのフードをかぶり、青色の手袋をしていた。
従業員に現金を出させている間に、男は再び店内に戻る。
そして、近くのショーケースへ向かい、ハンマーのようなものを取り出すとガラスを破壊。 持っていた手提げ袋に商品を次々と入れていく。
そして、店内をぐるりと回り、別のショーケースを壊すと、アクセサリーなどをわしづかみにして袋に入れていく。さらに、隣のショーケースへ向かうと、手慣れた様子でガラスを割って商品を奪っていく。
そして、再び従業員の部屋に現れると、集めさせていた現金を手提げ袋の中に入れていく。 従業員にも手伝わせていた。
しかし、慌てていたのか、一部の現金は残したまま。
その後、男は再びショーケースへ向かい、下の段からカバンを盗んだ。さらに、別のショーケースからもカバンを回収し、店の外へと向かった。
しかし、自動ドアが開かず、男はハンマーのようなものでドアを叩き、強引にドアを開けたのだ。
これは、犯人が店を出るときにハンマーのようなもので叩いてできた傷だ。
男は、盗んだ物を車に置くとすぐに店内に戻る。取り損ねたものを回収したようだ。 犯行時間は、わずか3分半ほど。
短期間に3度も窃盗や強盗に入られた店のオーナーが、苦しい胸の内を明かした。
被害に遭ったRINKANオーナー: 今回のお店は一度閉店させるということを決断しました。スタッフとお客さまが安心できるお店をしっかりと対策して作っていきたい
その後の捜査で、犯行に使われたとみられる黒いワンボックスカーが、中野区内のコインパーキングに乗り捨てられていたことが分かった。 警視庁は、強盗事件として男の行方を追っている。 (「イット!」3月15日放送より)