「特別抗告しない英断を」袴田さん側高検に申し入れ

昭和41年に静岡県の一家4人が殺害された事件で死刑が確定し、今月13日に東京高裁の差し戻し審で再審開始決定が出された袴田巌さん(87)の弁護団が17日、東京高検に対し、最高裁への特別抗告をしないよう求める申し入れを行った。
弁護団は申し入れ書で、「高検が特別抗告を検討している」との報道があったことを踏まえ「最高裁が出した宿題には、十分な審理を経て再審開始という答えが出ている。特別抗告は単なる時間稼ぎでしかない」と批判。
万一、特別抗告審で最高裁が判断を覆せば「袴田さんを死刑にしなければならない事態に陥る」とし、「引き返す勇気を持ち、国家権力という組織の理論で行動するのはやめてほしい」と訴えた。
この日、東京都内で会見した弁護団は、検察側の特別抗告断念を求めるオンライン署名が15日の開始以降、約3万筆に達していると説明。弁護団の角替(つのがえ)清美弁護士は、申し入れ書の宛先を高検トップの検事長だけでなく、検事全員としたと明かし「高検の検事一人一人に考えてもらい、特別抗告しない英断をしてほしい」と話した。