沖縄県うるま市浜比嘉島の県道238号で2022年、平安座島方面から浜比嘉大橋を走ってきた車が突き当たりの丁字路交差点のコンクリートの擁壁に衝突する死亡事故が相次いだ。県警関係者からは「夜間、走行中に擁壁が急に出てくると感じるようだ」と道路構造上の欠陥を指摘する声も上がる。本紙記者が現場を実際に車で走り、検証した。(社会部・比嘉海人)
事故は昨年9月と12月に発生。それぞれ早朝と夜間の暗い時間帯に、橋を走ってきた普通乗用車が丁字路交差点の擁壁に正面衝突した。いずれも車は大破・炎上し、運転手が亡くなった。
事故を受け、道路を管轄する県中部土木事務所は1月、擁壁付近に反射材を使った看板と衝撃を吸収するクッションドラムを設置した。
ただ、21年6月にも夜間に大型バイクが擁壁に正面衝突し、運転手が死亡する事故が起きている。その際、島民から対策を要請されていたにもかかわらず、その後も死亡事故が2件起きた。後手後手になった感は否めない。
長期的には、現場付近を照らす照明の設置を検討しているという。
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1月、事故現場を訪ねた。午後10時ごろ、浜比嘉島に続く浜比嘉大橋の入り口に差しかかった。900メートルあるアーチ状の橋は片側1車線の直線道路。数十メートル間隔で設置された街灯が照らす橋内とは対照的に、橋の外は漆黒の海で辺りは真っ暗だ。車のライトをロービームにし、制限速度40キロを守りながら進んだ。
橋の頂点部分に差しかかると、かなり傾斜を感じる下り坂(388.2メートル)に入った。アクセルを踏まなくても車は加速。ブレーキを踏まないと、自然と時速40キロを超えそうになった。
橋の頂点付近から事故現場の方を見たが、先の見えないトンネルのような暗闇が続いていた。そこから約200メートル行くと、事故現場の擁壁に設置された光る看板の矢印が見えたが、その奥が真っ暗で何も見えない。暗闇の中に矢印だけが浮いているように見え、看板の奥にも道が続いているような気がした。
丁字路交差点に差しかかって初めて灰色の擁壁(高さ3.1メートル、長さ30.5メートル)を視認できた。擁壁までの距離は約20メートル。看板など、目視できるものがなければ減速が遅れ、そのまま衝突してしまいかねない危険性を感じた。
これ以上不幸な事故が起きないためにも、照明の設置など、確実で早急な対策が求められる。
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