観光名所で起きた転覆事故。船頭1人が死亡し、40歳の船員の行方が分かっていません。「保津川下り」を運営する組合の理事3人が会見を開きました。
(保津川遊船企業組合・豊田知八代表理事)
「捜索は29日も続けていて、朝から船を1時間ごとに、午後3時まで出して捜索にあたりました。病院に搬送されたお客様の中で女性の方2名がきのうの段階では入院していたが、本日退院するということでご家族が迎えに来たということで、弊社のスタッフがお客様と現地の病院でしっかりと対応させてもらうということで行っています」
(記者)「船頭さんの説明で、きょうは水量の都合で年に数回しか行かないようなルートで行くという話があるが、ルート選択は誰がどう決めるのか?」
(豊田代表理事)「この水量ならこのルート、ある程度の基準で決まっていて、そのとおりやれば安定したところをながして行けるんです。船頭が水量とコースを決めています」
(記者)「事前に水位を測って決めている?」
(豊田代表理事)「ここの水量で69センチであれば、このコースに行けるという判断はします」
(記者)「当日もそうした判断?」
(豊田代表理事)「そうですね」
(記者)「舵を持っていた船員さんはなぜ空振り(空舵)をしたと説明しているか?」
(豊田代表理事)「空舵は本来は起こってはならない、ならないようにするんですけど『それをふっと振り回したときに力が抜けた』と言っています。なぜなったということは『完全に操船を失敗している』と本人はそういう意識を持っていると思います」
(記者)「無事だった船員の2人が話していることは?」
(豊田代表理事)「落水した船員は、やはり仲間が亡くなられたとか行方不明という状態なので、憔悴していて精神的にもしんどい状態ではあります。その中で『すいません申し訳なかったです、空舵になりました、落ちました』そういう感じのコメントで、本当に責任を感じたコメントしか発せられない状況です」