コロナ感染の10歳未満死亡、栃木で昨夏2例…県は「遺族の意向を踏まえ」公表せず

新型コロナウイルスに感染した10歳未満の子供が自宅療養中に症状が悪化し、救急搬送後に病院で死亡したケースが、栃木県内で昨年夏に2例あったことが関係者への取材でわかった。いずれも県が詳細を非公表としていた。県は昨年4月に10歳未満の女児が死亡したと公表しており、新型コロナ関連の10歳未満の死亡者は県内で3人となる。
関係者によると、1人は昨年7月下旬に県南の病院に救急搬送され、容体が悪化。県内では受け入れ先が見つからず、埼玉県の病院に転院したが、新型コロナによる心筋炎で翌日死亡した。もう1人は昨年8月中旬、県南の別の病院に救急搬送され、急性脳症で翌日に死亡した。
県は新型コロナ患者が死亡した場合、死亡者の年代や性別を公表しているが、この2例については年代と性別を「非公表」としていた。県感染症対策課は「遺族の意向などを踏まえ、年代や性別を非公表とする場合がある」としている。
県内では昨年4月29日、新型コロナの自宅療養中に急性脳症となった女児が死亡。県が公表した。