大阪・箕面市立中で内部資料漏えい 校務員がコピー、生徒が拡散

大阪府箕面市教育委員会は7日、市立第一中学校で、新3年生計234人に関する生徒個人や家庭の状況、問題行動・不登校の有無などが記載された内部資料が流出したと発表した。同校の男性校務員(50)が不正にコピーして生徒に見せ、生徒がスマートフォンのカメラで撮影してSNS(ネット交流サービス)で別の生徒に送っていた。市教委は校務員や関係した教職員の処分を検討する。
市教委や同校によると、流出したのは、クラス編成のために作成された「学級編成検討用資料」。A3判1枚の表裏両面に、新3年生の名前や出席番号、就学援助の状況、生徒や家庭の様子が記載されていた。問題行動や不登校に該当する生徒には丸印が記されていた。
校務員は4日、職員室で新3年生の男性副担任(24)にクラス分けの資料を見せるよう依頼。副担任は校務員に資料を見せた後、自席の引き出しにしまったが、席を外した際に、校務員が引き出しから無断で資料を取り出してコピーした。
校務員は同日、日ごろから親しくしていた生徒4人に校務員室でコピーを見せた。生徒たちはスマートフォンで撮影した後、LINE(ライン)などで画像を送信し、別の生徒5人に拡散した。
受け取った生徒の保護者から同校に連絡があり、流出が発覚。同校は新3年生の全保護者に文書で事実関係を説明し、謝罪した。
校務員は学校側の聞き取りに「生徒との距離感が近くなり、喜ぶ顔を見たいと思った。反省している」と話している。【三角真理】