陸自ヘリ10人不明、現場海域に膨らんでいない救命ボートや多数の破片…墜落の可能性高まる

沖縄県・宮古島周辺を飛行していた陸上自衛隊の多用途ヘリコプター「UH60JA」が行方不明になった事故で、陸自は7日、現場海域から回収された救命用ボートが同機に搭載されたものと確認したと発表した。周辺では多数のヘリの破片が見つかっており、墜落した可能性が高まった。同機には陸自第8師団長ら10人が搭乗しており、自衛隊や海上保安庁が捜索を続けている。
発表によると、救命用ボートは8人乗りで、ヘリ内の座席の下に格納し、海上に着水したときに手動で膨らませて使う。発見時には使用された形跡はなかった。製造番号が同機に搭載していたものと一致した。
現場海域では、同機のものとみられるドアや、機体の部品が複数発見されており、陸自で詳しく調べている。飛行速度や高度などのデータを記録した「フライトレコーダー」は回収されていない。
陸自によると、同機は6日午後3時46分頃、上空から宮古島の地形などを確認する目的で離陸。同3時54分には、近くの下地島空港の管制塔と交信したとの情報がある。レーダーから消えたのはその2分後だった。九州南部の防衛警備を担当する第8師団(熊本市)トップの坂本雄一師団長(55)ら10人が搭乗していた。
同機は 高遊原 (たかゆうばる)分屯地(熊本県)に所属する第8飛行隊が運用する機体で、3月20~28日、50時間の飛行ごとに行う点検をしていた。陸自は災害派遣などの緊急事態を除き、同型の40機の飛行を停止している。
陸自は当初、レーダーから機影が消失した地点を池間島の東側の海上と公表していた。その後、詳しく調べたところ、伊良部島北方の海域と判明したと発表した。
自衛隊は、現地に艦艇や航空機を派遣し、海保の巡視船4隻も捜索に加わっている。7日午後には掃海艇による海中の捜索も実施する予定。