敦賀原発、再稼働審査の申請書を再提出へ 日本原電社長が陳謝

再稼働を目指す日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)で審査資料の不備が相次いだ問題で、原子力規制委員会は11日、臨時会合を開き、同原発の審査を再中断する方針を日本原電の村松衛(まもる)社長に伝えた。村松社長は「重く受け止めている、申し訳ない」と陳謝、8月末までに審査申請書の一部を補正して再提出する意向を示した。
敦賀2号機を巡っては令和2年、同社が提出した断層岩の状態を記録したデータを無断で書き換えていたことが発覚し、審査が約2年間中断。規制委は昨年12月に審査を再開したが、新たに提出資料の誤りが見つかり、今月5日に審査を再中断する方針を決めた。
臨時会合では、村松社長が冒頭、「社内の審査体制の強化とともに、他の電力会社からさらなる支援をお願いする」と述べ、審査書類の品質確保に努める考えを示した。一方、規制委の山中伸介委員長は「審査を続けられるかどうか、最後のつもりで臨んでいただきたい」と重ねて強調した。
敦賀原発の審査では、2号機直下にある断層が将来動く可能性のある活断層かどうかが最大の焦点となっている。規制委の有識者会合は「活断層」と評価したが、日本原電は活動性を否定する反論を続けている。
会合では、規制委で地質審査を担当する石渡明委員から断層の評価手法について、「審査も10年になる。これまでに再稼働許可を出したところはたくさんあり、先行した原発の審査実績をよく考えてほしい」と述べ、日本原電側に評価方法の見直しを求めた。
国の新規制基準は13万~12万年前以降の活動が否定できない断層を活断層と規定。活動性は、断層活動によってずれた地層の上に堆積した地層の年代を試掘溝などで見て判断することが多いが、既に再稼働した関西電力美浜原発や、審査が動き出した北陸電力志賀原発は敷地内で採取した試料に含まれる鉱物脈の状態から断層の活動性を判断する「鉱物脈法」と呼ばれる手法を採用、断層の活動性を否定する証拠を示した。