広島県、宮島で許可得ずサミット向け舗装工事 治水で被爆樹木も伐採

特別史跡・特別名勝に指定されている宮島(広島県廿日市市)で広島県が発注した道路舗装工事を巡り、県は19日、文化財保護法で定められた現状変更許可を市から得ていなかったと発表した。工事は5月19~21日に広島市で開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)向けに実施した。
工事は島内の県道約2・7キロについて、劣化したアスファルトを取り除き、新しく舗装。2月17日に着手し、4月13日に完了した。県は今後、無許可で工事が行われた経緯を調べる。宮島にある厳島神社は、世界遺産に登録されている。
県はまた、広島市東区の京橋川沿いに立つ被爆樹木のシダレヤナギ1本を誤って伐採したと明らかにした。京橋川の治水機能確保のため、沿岸の木々を伐採。13日に広島市から連絡があり、発覚した。県は原因について「被爆樹木があると認識していなかった」と説明している。
樹木は3月3日に伐採され、既に処分されたといい、残った根の扱いなどは広島市と相談して検討する。県は「被爆の実態を伝える貴重な被爆樹木を伐採してしまったことを大変重く受け止めている。深くおわびし、再発防止に努めたい」と陳謝した。【手呂内朱梨】