G7外相共同声明「自由で開かれた国際秩序の堅持」…ロシアや中国の行動を踏まえ

長野県軽井沢町で開かれていた先進7か国(G7)の外相会合は18日、3日間の協議を終えて閉幕した。発表された共同声明は、ロシアのウクライナ侵略や中国の覇権主義的な行動を踏まえ、「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の堅持・強化」を強調し、G7の結束を打ち出した。露軍にウクライナからの即時・無条件の撤退を改めて求めたほか、中国に対して「懸念を直接表明する重要性を認識する」とも明記した。
議長の林外相は閉幕後の記者会見で、国際秩序の維持に向けて「(途上国や新興国などの)グローバル・サウスへの関与強化の重要性を再確認し、G7の連携強化で一致した」と語った。ブリンケン米国務長官も記者会見で「G7はあらゆる国の食料・エネルギー問題の解決を支える」と訴えた。
共同声明は、「世界のいかなる場所でも」力や威圧による一方的な現状変更の試みに強く反対すると明記。ロシアのウクライナ侵略を「可能な限り最も強い言葉で非難」したほか、中国などがロシアに武器を支援する可能性を念頭に、第三国によるロシア支援停止を求めた。ウクライナ支援を「必要とされる限り」継続することも明確にした。
中国に関しては、強引な海洋進出を続ける東・南シナ海情勢に「深刻な懸念」を表明。台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認し、自由で開かれたインド太平洋の重要性も盛り込んだ。中国に対して核兵器計画の透明化も求めた。
林氏は記者会見で、共同声明に初めて「経済安全保障」の項目を設けたと強調した。声明では、中国やロシアを念頭に、貿易や投資を制限して圧力をかける「経済的威圧」に言及し、「最も 脆弱 (ぜいじゃく)な国々のために、経済安全保障を強化する」と宣言。同志国などとの連携を強化し、対応を急ぐ方針を示した。
人工衛星をミサイルで破壊する実験の自主的禁止も国際社会に呼びかけた。対衛星兵器の開発を進める中露をけん制する狙いがある。
政府は、今回の外相会合の成果を、5月19~21日に広島市で開くG7首脳会議(サミット)につなげたい考えだ。