初のオンライン全国学力テスト、英語「話す」調査で12・5%にトラブル…機器に不具合

今月18日の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、初めてオンライン方式で実施された中学英語の「話す」調査について、参加した生徒の12・5%の解答が正常に録音、登録できていなかったことが分かった。文部科学省が21日、発表した。学習用端末など機器の不具合や、通信状況の不調などが原因だった。
今年度は4年ぶりに英語を実施した。「話す」調査では生徒が学習用端末に解答を録音し、その音声データを送信する。通信負荷を減らすため、実施時期を5月下旬まで分散した。
今月18日に受けた500校の計4万8687人のうち、6100人(12・5%)の解答が確認できない状態だった。再度受けることもできるが、全国平均の正答率には反映されないという。
文科省によると▽データ通信が停止▽テスト中にソフトウェア更新開始▽端末の充電切れ▽生徒がつけるマイクの不調――などが原因だったという。
文科省は2025年度以降のテストで、ほかの教科でも、端末での出題を実施する方針。担当者は「テスト結果の全国平均などを算出することに問題はないが、大きな課題が残った」としている。