殴る、蹴る、飛び交う怒号 沖縄市、深夜に起きた乱闘 米兵らによる傷害事件 相次ぐ【動画あり】

沖縄市中央のゲート通り付近で4月初め、米軍関係者による傷害事件が相次いだ。米軍関係者同士のいさかいで当事者の1人が刃物のようなもので切り付けられたほか、酒に酔った米兵が日本人の飲食店従業員に暴行し逮捕される事案が複数発生。米軍関係者らしき集団乱闘も目撃されている。米軍の外出制限の緩和や、円安で基地外での飲酒が促されたことが背景にあるとの指摘も出ている。(社会部・矢野悠希、比嘉海人)
バーやミュージッククラブが立ち並び、週末は米軍関係者でにぎわうゲート通り。付近の店舗従業員によると、米軍のペイデイ(給料日)後の週末となった3月31日と4月1日は客足が伸びた。
関係者によると、米軍関係者同士による刃傷沙汰は4月1日未明に発生。当事者の1人が別の1人の下半身を刃物のようなもので切り付けたという。憲兵隊が容疑者を確保したとみられ、県警は捜査に直接関わっていない。米軍は沖縄タイムスの取材に「法執行機関が調査している。不正行為は忌まわしく、私たちの基本的価値観に反している」などとコメントした。
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同日未明には、米軍キャンプ・シュワブ所属の上等兵(21)が飲食店従業員の男性(51)の首に腕を回して押し倒したとして、傷害の疑いで沖縄署に逮捕される事件も発生。さらに翌2日未明には、米軍普天間基地所属の海兵隊1等兵(20)が飲食店従業員の女性(33)の肩をつかんで引き倒したとして、傷害容疑で同署に逮捕された。
3月31日深夜から4月1日未明の間に撮影されたとみられる動画では、ゲート通りで複数の男性が殴り合い、それを数十人の聴衆が取り囲んでいる。ゲート通りの店舗の従業員によると、米軍関係者同士のいさかいが発端という。この日は他にも乱闘があったとの目撃証言がある。
県警関係者は「米兵は円安のため外で飲む方が安上がり。新型コロナも落ち着いて人通りも戻ってきている。トラブルも増えてくるのではないか」と警戒する。
在日米軍は外出や飲酒禁止時間などを定めた「リバティー制度」を昨年12月から緩和している。ゲート通りでキッチンカーを出店する従業員は「リバティー制度が緩和されてから毎週のように米兵のけんかや乱闘がある。大切な客ではあるが、これでは困る」と嘆いた。