5日に最大震度6強の地震が発生した石川・能登地方では、6日夜から大雨警報が発令されている。土砂災害への危険が高まり、地元の観光にも大きな影響が出ている。
6日夜から強い雨が降り続いている石川・能登地方。最大震度6強を観測した珠洲市では、80人が避難所で一夜を明かした。
正院公民館に避難した人: 寝られません。不安もあるしね。
7日朝、市の職員が地震による被害があった場所をパトロールし、道路の亀裂の深さなどを調査した。
市の職員: (亀裂に)雨水が入ってしまうと、(道路が)崩落してしまうおそれがある。
これまでところ、新たな大きな被害の情報は入っていない。
珠洲市内のカフェでは、屋根が壊れたためブルーシートを張って対策したが、店内は雨漏りしている。
「いかなてて」店主・糸矢章人さん: 5月中頃じゃないと、瓦屋さんも忙しくて手配できないみたい。
5日午後2時42分ごろに発生した、最大震度6強の地震。
珠洲市内の寺では、鐘を吊す鐘楼が倒壊した。
一方、地元の名産「珠洲焼」を展示した資料館では、多くの展示作品が倒れた。
なかには割れてしまったものもあった。
また、珠洲市内のスーパーでも、地震の瞬間、商品の棚が大きく揺れ、座り込む客もいた。
多くの客が訪れていた道の駅でも、突然の揺れで商品が落下し、転んでしまった人もいた。
5日、FNNのカメラは、1階部分が倒壊した住宅から救出された女性の姿を捉えていた。
救出された西村信子さんが、7日、取材に応じた。
西村信子さん: 布団かぶってじっとしてたんです。誰かいますか?って声で、見つけてもらえると思った。もう、奇跡としか言いようがない、あの家見たら。
西村さんの夫・一雄さん: 覚悟していたが、本当に無事で無傷でなによりです。
西村さんは、珠洲市内でおよそ35年前からスナックを経営していて、今後も店を続け、助けてもらった恩返しをしたいと話した。
今回の地震は、ゴールデンウィーク終盤の観光にも大きな影響を与えている。
震度5強を観測した、「イカキング」で有名な能登町の観光地は、6日は安全確認のため休んだが、7日から営業を再開した。
新型コロナの臨時交付金で作られたことで大きな話題となったイカキングには地震の被害はなかったが、隣接する店ではワインが割れるなどしたという。
九十九湾を回る遊覧船は、7日から営業を再開したが、“開店休業状態”だという。
遊覧船「イカす丸」船長・寅松さん: お客さんが逃げてしまったのでしょうがないです。地震が怖くて。雨も降っているしあきませんわ。
(「イット!」5月7日放送より)