古川宇宙飛行士が2回目のISS滞在へ 戒告処分念頭に「仕事を着実に実施」

宇宙飛行士の古川聡さん(59)が22日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)東京事務所で記者会見し、今夏以降に予定している国際宇宙ステーション(ISS)での約半年間の長期滞在について「搭乗決定を受け、身が引き締まる思い。これまで積み重ねてきた訓練を生かし、誠心誠意取り組んでいきたい」などと抱負を語った。
古川さんは1月、責任者を務める研究チームで別の研究者によるデータの書き換えなどが発覚し、監督責任を問われて戒告の懲戒処分を受けた。会見に同席したJAXAの佐々木宏理事は「いま一度、搭乗員として適性を見極めた結果、任務が遂行できると判断した」と強調。古川さんは「不適合事案を重く受け止めている。一つ一つの仕事を着実に実施していきたい」と話した。
医師でもある古川さんは平成23年以来2回目のISS長期滞在で、微小な重力を生かした実験や、今後の有人月探査に向けた技術実証などを行う。地上にいる研究者の代理として実験を行うだけでなく、自らも研究対象となり、「人類が長期滞在に必要な(血液などの)データを提供したい」と意欲を示した。